ヤマトヌマエビの混泳相手、混泳の注意点と飼育方法、繁殖方法 

ヤマトヌマエビは水槽の掃除屋としても人気があり、様々な魚との混泳させる事ができます。しかし、体長が大きめなので小さな魚は食べてしまう危険性があります。ヤマトヌマエビに適した混泳相手や、混泳の注意点、ヤマトヌマエビに適した飼育環境などを紹介します。また、ヤマトヌマエビが抱卵したらどのように繁殖させたらよいかも解説します。

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ヤマトヌマエビの特徴!飼育環境を整えて長期飼育を目指そう

ヤマトヌマエビの特徴

ヤマトヌマエビの体長は5㎝ほどと淡水のエビの中では大きめです。

雑食で弱った魚、死骸も食べます。また、水槽内のコケ、魚の食べ残したエサなども食べます。

寿命は3年程で環境がよければ5年程生きることもあります。長期飼育を目指すなら適切な環境下での飼育をおすすめします。ヤマトヌマエビは夜行性なので昼間の強い光を好みません。水槽はやや日陰に設置した方がよいでしょう。

ヤマトヌマエビの飼育環境

ヤマトヌマエビは苔があればエサが少なめでも生きていけます。

ですから、水槽内にはモス系の水草を設置しておきましょう。水草はエビのヤマトヌマエビの隠れ家にもなります。水質に敏感な面があるのpHの急激な変化には注意しましょう。

長期飼育するために

ヤマトヌマエビを長期飼育するためには、水質の維持が不可欠になってきます。

水槽内の汚れを食べてくれる性質をもっていますが、あくまでも底に落ちている食べ物を食べてくれているだけです。フンなどは食べてくれるわけではないので水槽の底にドンドン溜まっていきます。放置すればそれだけ水槽内の水質は悪化していくので水替えは必ず定期的に行うようにして下さい。

ヤマトヌマエビの飼い方!水質、水温の変化に気を配り快適空間を作る

ヤマトヌマエビを飼育するためには水槽に底砂が必要

底砂があることで水槽内も滑らず歩くことができ、ストレスを緩和してくれます。

弱酸性を好むので底砂はソイルがおすすめです。安価なものならば大磯砂利も使用可能なので使用してみましょう。

ろ過装置を設置しましょう

水槽内の水をろ過して循環させることで汚れるスピードを遅らせることができます。底砂内でバクテリアを繁殖させることで更に水質の維持をすることができます。

温度の上昇に注意しましょう

ヤマトヌマエビは高温が苦手です。低温は比較的耐える事ができるので水温の上昇の方を重点的に対処する必要があります。特に夏場の暑さ対策が必要です。水槽の設置場所を変えたり、水温上昇を避けるために冷却ファンなどを使用してみましょう。

ヤマトヌマエビ用の餌を用意しておきましょう。水草を食べてくれるからといってそれ以外のエサを用意しないとヤマトヌマエビは他に食べられるものを探すようになります。他の水草を食べたり、混泳させる場合には魚を襲ってしまう場合も考えられます。底に落ちるタイプの餌を用意して、一日一回は与えるようにして下さい。

ヤマトヌマエビの混泳相手を紹介!最適な相手は案外少ない

小型魚との混泳はOK

ヤマトヌマエビとの混泳相手は小型魚が向いています。

特にオトシンクルスとの相性がよく、一緒に水草を食べている様子を見る事ができるでしょう。苔が無くなってくると他の種類の餌を与えないとオトシンクルスが餓死する危険性があるので注意しましょう。

コリドラスやプレコとも混泳できます。

注意したいのは餌をヤマトヌマエビが持ち去ってしまうという点です。しかも、食べるスピードがさほど速くないので水中にエサが置いてある時間が長くなり水槽内の水質が悪化しやすくなってしまいます。エサは割るなどして持ち去られても少量程度になるように工夫することで他の魚にも行きわたらせることができるので試してみてください。

ヤマトヌマエビとサイズが同じくらいかそれ以上ならネオンテトラやラプティとも混泳させることができますが、捕食される場合もあるのでヤマトヌマエビを空腹にさせないようにしましょう。夜行性であるヤマトヌマエビは休んでいるネオンテトラやラプティを襲いますので隠れる場所を用意するか、ヤマトヌマエビに餌を与えてから飼育者は寝るようにして、捕食を防ぎましょう。

大型魚との混泳はNG

大型の魚は口も大きく、ヤマトヌマエビを一口で食べてしまいます。口に入ってしまうサイズの魚との混泳は出来ません。

また、エビが大好物な種類の魚との混泳も不可能です。大型ではありませんが、ベタや淡水フグはエビが大好物なので水槽に一緒に入れないようにしましょう。

エビ同士の混泳の注意点

同じヤマトヌマエビ同士の混泳なら抱卵までいく可能性がありますが、ヤマトヌマエビよりも小さなミナミヌマエビやビーシュリンプなどは食べられはしませんがいじめられる場合があります。

どうしても混泳させる場合には水槽内の様子を観察し、フォローすることが大切です。

ヤマトヌマエビの混泳の注意点は…水槽内の観察を怠らずフォローする

混泳の注意点

どの魚とも混泳は可能ですが、弱った魚がいれば食べてしまったり、ヤマトヌマエビより大きなサイズとの混泳の場合には反対に食べられてしまう場合もあります。
また、雑食であるためどんなエサでも食べてしまいます。他の魚のエサを奪うこともしばしばです。

食べられる

ヤマトヌマエビが空腹状態になると、水草を食べたり、他の弱った魚を襲うようになります。逃げ切れるほど元気があれば襲われることはありませんが、弱った魚は抵抗する力がないのでそのまま食べられてしまいます。

襲われなくても死んでしまった魚も食べてしまいます

水槽のお掃除屋さんなのでこそは仕方がないことですが、水槽内が汚れてしまうことや、魚の味を覚えてしまうことからも死骸は早めに水槽内から取り出すことをおすすめします。

餌を奪われる

沈むタイプの餌はヤマトヌマエビに奪い取られる可能性があります。ヤマトヌマエビは機動力があり、動きも早いので他の魚が気が付く前に持ち去ってしまいます。また、魚が取れないような場所に逃げ込み独占するので厄介です。ヤマトヌマエビ専用の餌を与えた後、他の魚にも餌を与える方法でまんべんなく餌やりを行いましょう。

ヤマトヌマエビが抱卵したら!適切な環境で繁殖に挑戦しよう

ヤマトヌマエビの抱卵

オスとメスが水槽内に一緒に居れば自然と抱卵が起こります。しかし、孵化に必要な条件があるため淡水の水槽の環境で子供は育ちません。卵のなかで育ってはいきますが、卵から出た瞬間に環境が合わずに全滅してしまいます。

繁殖に最適な環境

卵から孵った稚エビはゾエアと呼ばれます。ゾエアは汽水でしか育たないので生まれたら汽水で育てていかなくてはなりません。水槽内に卵だけを隔離して生まれるまで待ちます。生まれたゾエアの水槽の水を汽水に変えて飼育していきます。

稚魚が生まれたら

餌やりが一番の難関です。餌を細かくしたものを与えても食べてくれません。食べられるエサが無くて餓死するケースが多いのです。ゾエアに適したエサが米のとぎ汁です。一滴与えるだけで十分ですので、食べているか確認して、とぎ汁が底に沈んでしまったら浮かせてもう一度食べさせるようにして2週間程育てていきます。

稚エビに成長したら、親エビ用の餌を細かくしたものを与えることができます。食べないようなら米のとぎ汁も併用して与えるようにして下さい。