初心者向け川エビの飼い方、生息する種類と飼育道具、環境、注意点

川でエビを捕獲した時どのように飼育したらよいか初めての場合には悩む事もあるでしょう。飼育するためには自然に近い環境にして育ててあげる方法が適しています。また、エビの種類によっては肉食の種類もいますので混泳させることが出来ない場合もあります。エビの種類も紹介しますので参考にしてください。初心者でも飼育できる飼育環境の作り方、エビの飼い方、注意点を紹介します。また、捕獲を考えている方向けにペットボトルを使った捕獲方法も紹介します。

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川に住むエビの種類!定番の種類から地域によって生息する種類を紹介

肉食の川エビ

1.スジエビ

日本全国の川や沼、湖に生息しています。体に縦に線が入っているのが特徴的なエビで、体長は3㎝から5㎝程度でスリムな体型をしています。

飛び跳ねることがあるので水槽からの脱走に注意です。

見分ける時は、体の大きさと体の模様を観察してください。

2.ミナミテナガエビ

島根県や神奈川県よりも南側の地域のみの川に生息しています。名前の通り長い手が特徴で、体長は10㎝程度と大型のエビです。見た目ですぐテナガエビだとわかる形をしているので見分ける必要がないかもしれませんが、体の側面の胸辺りに2本の線が入っているので参考にして下さい。

雑食の川エビ

1.ヤマトヌマエビ

体長は3㎝から5㎝ほどで稀に一緒に泳いでいる魚を捕食する場合もありますが、餌が豊富な状態なら水草や餌をつまんで食べます。
透明な体に斑点模様が付いているので見分ける時は体の大きさと模様を観察してみましょう。アクアリムでは定番のエビの種類になり、ペットショップでも販売されています。

2.ミナミヌマエビ

体長は2㎝から3㎝と小さく、水流が少ない川や沼、池に生息しています。色は様々で茶色や透明、黒みがかった茶色など様々です。見分ける時は体長で見分けます。ペットショップで販売されているほどアクアリムでは定番のエビとなります。

川エビが好む環境を作ろう!エビの飼い主になるために必要な道具

環境作り

1.川や池、沼など採取してきた場合にはその環境と同じような水槽を再現してあげましょう。

例えば川に生息していたのなら水槽内の石も砂利を使用してみたり、水草が生えている場所から捕獲してきた川エビならば水草を設置してあげるといった環境作りをするとストレスなく飼育してあげることができます。

2.自然界で生きていくのとは違い、飼育となると飼育者がお世話をしてあげないとエビも生きてはいけません。

定期的に水替えを行わなくては水質も悪化しますし、生き物が生きていく環境ではなくなってしまうことも念頭に入れておきましょう。

3.隠れ家を必ず作ってあげましょう。

普段から石の影や水草に隠れて暮らしている川エビは隠れる場所がないとストレスが溜まってしまいます。水槽を立ち上げる時に必ず隠れ家になるシェルターや流木を入れて落ち着ける場所を作りましょう。

飼育に必要なもの

水槽

プラ容器でも、バケツでも飼育することはできますが、エビの様子や水の汚れ具合がわかるように透明の容器で飼育することをおすすめします。

ろ過装置

生き物を飼育するなら必ずと言っていいほど必要になります。同時にエアレーションも行ってくれるろ過装置もあるので簡単な水槽を作るのであれば投げ込み式フィルター(エアレーションも一緒に行ってくれるろ過装置)を使用してみて下さい。

水槽の底石

砂利でも栄養が含まれている加工された底砂のソイルでもどちらでもお好みのものを敷きましょう。一緒に水草を植えるならソイルの方が水草が育つ栄養が含まれているのでおすすめです。

水草

エサにも隠れ家にもなる水草を植えましょう。雑食の川エビはモス系の水草の新芽が好物です。石や流木に縛り付け水槽に入れておきます。

蓋かネットを被せて川エビが跳ねて脱走しないようにしましょう。

川エビの飼い方!生き物飼育に必要な基礎知識を身に着けよう

水槽の作り方

  1. 水槽を一度水洗いして汚れを落とします。次にバケツに底砂を入れて軽く2、3回水洗いして濁った水を捨てましょう。水槽に洗った底砂を入れて平らに慣らしておきます。
  2. 水槽内に設置する川エビ用の隠れ家や流木を一度水洗いして汚れを落とします。水槽のレイアウトはお好みで行ってください。
  3. 水槽にろ過フィルターを設置します。水槽内ならどこでも設置することができますが、設置する場所によっては水流の発生の仕方が違ってくるので端から端に向かって流れが起きるように角に設置するとよいでしょう。フィルターの目の前に大きな障害物を設置してしまうと水の流れを遮ってしまうので大きなものを設置する場合にはフィルターと反対側などに置くようにしましょう。
  4. カルキ抜きした水道水を入れます。底砂を入れていので砂が舞い上がり水槽の水が濁ってしまいます。水を入れてから1時間ほど置いて濁りが取れてから作業を再開してください。
  5. 水槽に水草を植えます。安価で購入できるマツモやアナカリス、ウィローモスを設置してみましょう。カボンバやアナカリスは直接ソイルに植えたり、ウィローモスは流木に釣り糸で巻き付けて取れてこないようにするとよいでしょう。
  6. 水槽を立ち上げたら水温が川エビが入った容器の水温と同じ温度になるまで川エビは水槽に入れないようにしましょう。水道水のままだと水温が低い場合が多く、温度差のショックによって川エビが死んでしまう場合があります。また、水質の違いからペーハーショックが起こる場合もあります。飼育予定の水槽の水を川エビが入っている水に少しずつ加えてエビが弱っていなければ川エビだけをすくい新しい水槽に入れましょう。

川エビの餌

肉食のエビの場合には小魚等も食べますが、飼育する場合なら専用のエビの餌を与えれば問題ありません。野生化の川エビで人工餌を食べない場合が発生したら、冷凍のアカムシを与えてみましょう。また、苔や水草がある場合にはそちらを多く食べて餌を食べない場合もあるので餌が残っているのを発見したらピンセットで取り除くようにして下さい。

川エビの飼い方

  1. 水替えは週に一回程度行い、全量の取り換えではなく、水量を3分の1だけにし、新しい水を追加する程度にしましょう。底に溜まった汚れを吸い取る事で水質の悪化を防ぐことができるのでポンプを使って底の汚れを吸い取りつつ水も抜き取るようにすると綺麗になります。
  2. ろ過装置を掃除するときは水道水を使用しないでカルキ抜きした水ですすぎ洗いをする程度にしましょう。ろ過装置に付いたフンや餌の塊などの場合は綺麗に洗い落として良いですが、みどり色のヌルヌルした部分はあまり落とさないようにしておきましょう。これこそが汚れであるとゴシゴシ擦ってしまうと大切な水槽内の分解者をやっつけてしまうことになります。ヌルヌルしているのはバクテリアが住み着いている証拠です。有害物質を分解してもらうためにもゴシゴシ擦りはしないでウール部分の大きな汚れのみを洗い落とし、その他はそのまま水槽にもどしましょう。
  3. 水槽は直射日光に当てないようにしましょう。水槽は直射日光が当たるとすぐに水温が高くなってしまいます。温度が上がりすぎた環境では川エビは弱ってしまいます。明るく光が入る場所を選んで水槽を設置しましょう。

エビの飼い方の注意点を学ぶ!混泳禁止の理由と長期飼育につなげるための方法

混泳禁止の理由

肉食の川エビと他の種類のエビや魚などを一緒に泳がせると捕食してしまう可能性があります。稀に身を隠して捕食から逃れる場合もありますが、長期間の飼育では生き延びることができず、いつの間にか姿を消していることがほとんどです。

食べられとわかっていれば初めから一緒の水槽に入れずに別々の水槽で飼育することができるので、肉食の川エビかどうかを見分けるようにしましょう。

長期飼育するには

飼育するからには長期飼育できるエビの飼い方を目指しましょう。川エビを連れ帰ってきたからには寿命までしっかりと飼育してあげるように心がけましょう。
長期飼育を行なうためには、簡易的な飼育スペースではなく、水槽で飼育を行なうことや、ろ過装置を設置して水槽内の水質を維持したり、水温を調整して過ごしやすい環境にしたりとお世話するようにしましょう。水替えも定期的に行い、放置だけは絶対にしないようにして下さい。

川でエビを捕獲しよう!ペットボトルを使った捕まえ方と潜む場所

川エビの潜む場所

流れが緩やかな川や、小さな水路、農業用水路などに潜んでいることが多く、流されないように捕まっていられる水草が生えている場所に多く、他の小魚も多く泳いでいるような場所なら更に潜んでいる確率が高くなります。

水深30㎝以上ある水路であることが大事です。

目で確認することが難しい小さなエビの場合には潜んでいる場所を絞り込み、網や仕掛けで捕獲する方法がよいでしょう。

網で捕まえる方法

用水路の場合にはエビが潜んでいるポイントを上流と下流で挟み、上流から下流に向かって追い込んでいくようにしましょう。下流側の人の網に入るように下流側の人は網をしっかりと開いて上流に向かって歩いていきます。上流側の人は上下に網を移動させながら下流に向かって進み、お互いが合流したら網の中を確認してみましょう。作業を行うときは網に川エビが入っているかもしれない事を念頭に優しく網を揺すりながら捕獲するようにしましょう。

ペットボトルを使った捕獲装置の作り方

  1. ペットボトルの飲み口から6、7㎝の所で切り取り飲み口側と切り分けます。ペットボトルの底側に6か所穴を空けてます。
  2. ペットボトルは横向きにして設置するので底になる面に数か所穴を空け、反対の上面になる場所にも数か所穴を空けます中央に一か所穴を空けて糸を通し吊るす紐を縛り付けます。
  3. ペットボトル内に石を入れて重りにします。更に飲み口が中に入るようにペットボトルの胴体に押し込み取れてこないように胴体部分と飲み口部分が重なったペットボトルの場所に穴を空け糸で結びます。3か所から4か所ほど穴を空け結んでおけば取れてこないので安心です。
  4. 飲み口から餌となる煮干しを入れて川に沈めて3、4時間ほどして引き上げれば川エビを捕獲することができます。