水槽内の水草が枯れる原因は!快適な水槽環境に整える方法

水槽の中の水草は水中に入れておけばそのまま成長するわけではありません。水草だって生きています。成長できる環境を整えてあげないと枯れてしまうのです。
水生生物の隠れ家やエサにもなる水草は水槽内ではとても大切な役割を果たしていますから、枯れないように育てていきましょう。
快適な水槽環境を整えられるように水草が枯れる原因と対策をご紹介します。

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どうして水草は枯れるのか…水槽内での原因を教えます

水草が枯れるのには原因があります。
水草が育っていくためにはいくつかの条件があり、その条件が掛けた時に徐々に水草が弱っていき段階を経て2週間ほどすると枯れてしまうのです。

水槽内で水草が育っていくために必要な要素

  • 「水質」
    一緒に生き物を飼っている場合にはエサの食べ残しやフンが原因になり水質が悪化してしまいます。食べ残しやフンは最終的に水に溶けてなくなります。しかし、水に養分が含まれてしまっているので水質が変化していきます。そして水草が育ちにくい水質へと変わっていきついには枯れてしまいます。
  • 「光」
    水草は光合成を行うことで自分自身に必要な栄養素を作り出すことができます。
    その光合成を行うために必要なものが光です。微量の光でも多少なら光合成を行うことができますが、必要な時間光が当たっていないと必要な分だけの栄養を作れず枯れてしまいます。
  • 「栄養」
    水草が育っていくためには栄養も必要です。土の中に含まれている栄養分を水草の根が取り込んで成長していきますが、その時に栄養が不足している状態や、栄養が多すぎると枯れてしまいます。
  • 「水温」
    水草は種類によって適している温度が違います。数種類水草を入れている場合で一種類だけ枯れてしまったなどの場合だと適性温度が水草に合っていない可能性があります。水草の適温をしっかり把握しましょう。
  • 「二酸化炭素、酸素」
    水草が光合成するためには光の他に酸素と適度な二酸化炭素が必要となります。
    水槽なの二酸化炭素と酸素の量が少ないと光合成が行われないので水草が枯れてしまいます。

水草は枯れる他に溶けることもある!原因が分かれば対策ができる

水草が溶けてしまうのは枯れるのと同じような理由が多いですが、枯れるのと溶けるのでは現象に差があります。
枯れる場合は、段階を追って徐々に枯れていきますが溶ける場合は一気に溶けていきます。また、一部が溶けだすと水草全部に広がるので見つけたら早めに食い止めなければなりません。

水草が溶ける原因

環境悪化による水質の変化で水草は溶けてしまいます。また、よかれと思って行う水替えでも水質は変化します。環境が悪化している訳ではありませんが、水質の急激な変化でも水草に影響がでてしまいます。

急激な温度変化も溶ける原因になります。購入時店から家までの輸送の間に急激な温度変化がある場合は水槽に入れた後ストレスによって水草が溶けてしまうことがあります。

また、輸送時に水草が折れてしまったり、葉に傷が付いてしまった場合にもその部分が溶けてしまう場合があります。

光合成ができない場合も同じく水草が溶けてしまう場合があります。

水草が溶けたり枯れるのを防ぐ方法!水槽内でできる対策

水生生物を一緒に飼っている場合には水草が一番よい環境に揃えることが難しく、できるだで水生生物と水草が共存できる中間あたりの環境にすることが大切です。

  • 水草に適した水温
    水温は水生生物も水草も同じく20度から26度あたりを保つようにしましょう。
    しかし、水草は15度を下回ると枯れる確率が上がっていきます。出来るだけ温度の調節をするようにしましょう。
    調整が難しい場合にはヒーターなどを使用すると一定の温度に保つことができるのでおすすめです。また、夏場は室内の温度が非常に高くなってしまいます。熱くなりすぎる場合にはクーラー販売されていますので購入してみるのも方法の一つです。
  • 水草に適した土
    水槽に砂や石を引いている場合には水質の調整が難しい場合があります。
    一緒にエビなどの水槽の掃除屋を飼育すると溜まりすぎるエサなどを食べてくれるので水質の調整ができますが、限界を感じた時は底砂をソイルに変えるとソイル自体に汚れを吸着する機能や水草の栄養分を蓄えたりする機能があるので水草を育てやすい環境にできます。
  • 水草に当たる光
    水草は光合成によって育ちますが、水槽自体を直射日光の下に置くことができないので微量の光で光合成を行わなければなりません。そのため光不足が起こってしまいます。それを防ぐ為には水槽の上部や側面にLEDライトを設置することです。
    大型の水槽を使っている場合には水槽全てに光が当たるように水槽と同じ横幅のものを設置するのがよいでしょう。
    小さめのものを購入する場合にはまんべんなく光が当たるように時間で場所をずらしていく必要があります。
  • 水草に必要な環境
    水草を成長させるには二酸化炭素が重要になります。水草のみを育てている場合には二酸化炭素を生み出す水生生物がいないので定期的に二酸化炭素を水槽内に注入する必要がありますが、一緒に水生生物を飼育している場合には水生生物の二酸化炭素のみで十分でしょう。あまり二酸化炭素を水槽に入れすぎると水生生物が酸欠を起こしてしまいます。
    同じように酸素もエアレーションを行っていれば十分な量を維持できています。エアレーションを行っていない場合には機材の設置をおすすめします。

水槽内の溶けた水草や枯れた水草は復活できる!復活の方法を紹介

弱った水草はカットする

枯れてしまった水草や、溶けてしまった水草は環境を変えることで新しく芽を出させることができます。
根自体が残っているのであれば新しく芽がでてきますから、引っこ抜かないで芽が出るのを待つとよいでしょう。

しかし、水槽の環境を変えずに枯れた部分だけカットしてもまた枯れていくだけです。
水槽の掃除や環境の改善をするなどの必要があります。

水草を見て枯れている部分や溶けている部分を見つけたらその少し下の部分からカットしてしまいしょう。
そのままにしておくとそのまま侵食されていきます。浸食を防ぐ為には少し先からカットする必要があるのです。

弱った水草は別に栽培

水槽内での水草の管理が難しい場合には一度水槽から出して水槽とは別の入れ物にいれて育てましょう。
水耕栽培と言って水草を土に植え根もとのみを水に浸し太陽光をしっかり当てて育てる方法などで一度元気に回復させてから水槽に戻すようにするとよいでしょう。

水槽内で枯れた水草はトリミングが必要!水草のトリミング方法

水槽の環境が整うと水草はどんどん成長していきます。
しばらく放っておくと水槽内が水草でいっぱいになってしまう場合もあります。
伸びてきたなと思ったらハサミでカットして水草のトリミングを行いましょう。

水草のトリミング方法

水草のトリミングには専用のハサミが適しています。
水草をカットしやすいように刃先が少し曲げてあり底面と平行に保てるようになっています。
もちろん普通のハサミでもカットできますが、水槽が深めの場合は腕を入れなければカットできないので濡れるのが嫌な方は柄の長い専用ハサミがよいでしょう。

水草をカットするときは光合成ができるように葉を残してカットするようにします。どの部分まで残すかは自分で調整すればよいので気兼ねなく切ってしまいましょう。
水草は葉の脇から新しい芽をだしますから一本の水草だけでボリュームをだすのであれば一度トリミングした場合には次はトリミング後の新しい方の茎を切るようにするとまた切った所から新しい芽が出るので木のようになっていきます。

切った水草のゆくえ

切った水草は再度植えれば新しく根を出し元気に育ちます。
最初は少量だった水草も育ててカットしまた植えれば数を増やしていくことも可能です。