水草から発生するコケの予防対策。コケを寄せ付けない方法

水草の景観を損なわせるコケはアクアリストにとって頭を悩ませる存在です。いくら取り除いてもまた発生したり、発生すると完全に取り除くまでにとても時間が掛かる場合もあるので発生する前から対策しておく必要があります。

また、発生後も再発を防ぐために予防しておくことも大切です。コケの発生予防と、生えてからでも効果のあるコケ対策をご紹介します。

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基本の水槽管理がコケ対策の第一歩!定期的に行う大切さを知る

  • 定期的な水替え
    水槽の管理で一番の基本は水槽内の水替えです。水替えは水槽内に繁殖したバクテリアの量で水質の悪化具合が異なります。
    しかし、水替えは定期的に行わないと水槽内に汚れや栄養分が蓄積しすぎてすぐに水質が悪化してしまう場合があります。見た目で水槽内に汚れが目立つようになったらかなり水質が悪化していると思ってください。見た目に変化が無くても一か月に一度定期的に水替えを行うのが理想的です。水替えを行う場合には全量水を抜くのではなく、水の3分の一を取り換えるだけで十分です。汚れが水槽の底に溜まるので、底付近から水槽の水を取り除くことをおすすめします。
  • ろ過装置内の定期的な点検
    ろ過装置も定期的に点検して汚れを確認しましょう。大きな汚れを吸い込むようなろ過装置の場合には汚れを取り除かないとカビが発生したり、それが原因んで水質悪化が拡大してしまう場合があります。ろ過装置内の大きな汚れは水槽内の水替えを行う際に、3分の一抜いた方の水で洗って汚れを落とすようにするとろ過装置に住み着いたバクテリアを残したまま洗うことができるのでおすすめです。水道水は塩素が含まれているのでバクテリアを死滅させてしまいます。軽く洗う程度で良いので一か月に一度、または2、3週間に一度点検して掃除するようにして下さい。

水草から発生するコケは光が原因!遮光してコケ対策する

照明を当てすぎない

コケは光合成するので光が大好きです。光が多く当たれば当たるほど勢いよく成長します。コケの発生を防ぐためにはライトの当てすぎや、光が当たりすぎる場所は水槽の環境によくありません。できるだけライトは時間を決めて照射するようにしてください。目安は6時間から7時間程度です。それ以上当てすぎるとコケの成長を促進してしまいます。

遮光して除去する

コケが発生してしまったら一週間程度光を遮光した水槽環境にしてみましょう。一切光が入らないようにするために水槽の外側に紙や段ボールを貼り付けてて固定し光を完全に遮ると、光合成を必要とするコケは徐々に姿を消していきます。
ただし、一緒に水草も水槽内に植えている場合には光が届かないと枯れてしまう種類があるので注意が必要です。基本的には一週間光が遮られても水草は耐えられる場合が多いです。一週間のみに限定して少しの時間水草には耐えてもらうようにしてチャレンジしてみてもよいでしょう。一週間以上行うと水草自体が持ちません。枯れてしまったり、水草が溶けてしまうこともあるので注意しながら行ってください。

水草のコケは生き物に食べてもらい対策する!コケ取り生体を紹介

コケ対策ナンバー1はエビ

大きな体のヤマトヌマエビは食べる量も多く、非常にコケ対策に優秀です。また、値段も安価で手に入れやすいですし、混泳向けなのでどんな水槽にも気軽に投入できます。同じくミナミヌマエビも体は少し小さくなりますが同じようにコケを食べてくれます。両者ともに糸状のコケを多く食べてるのでコケに悩んでいる場合にはまず投入してみるべき生体です。

コケ対策ナンバー2は貝

石巻貝や、カノコ貝は水槽のガラス面につくコケを重点的に食べてくれます。水槽の大きさによって投入する貝の量も変わりますが、1、2匹水槽内にいればかなりコケを食べてくれるのでオススメです。石巻貝は安価で購入しやすくまずは試しに水槽内に入れるには丁度いいでしょう。水槽内での景観を楽しみたい場合にはしま模様のシマカノコガイやサザエ石巻貝なども見た目を楽しませてくれてコケも取ってくれるのでオススメです。
また、一番のコケ取り屋さんは「フネアマ貝」です。コケを食べる量は貝の中でダントツの一位です。大きく成長しますがその分沢山コケを食べてくれるので水槽に沢山貝を入れるより、一匹の投入で済む場合もありますので早急に対策したい場合にはオススメの貝です。貝類は糸状コケや茶ゴケ斑点状藻を食べてくれます。

コケ対策ナンバー3は魚

コケ取り生体として有名なのがフライングフォックスやオトシンクルスです。葉や石についたコケを食べてくれて、更には他の魚と混泳すれば水槽内が賑やかになります。エビや貝を入れてもコケ対策になっていないと感じた場合には魚の手を借りて除去してみてもよいでしょう。

水草を増やしてコケ対策!栄養多可な水質を改善して予防する

コケ発生原因

水槽内で生き物の飼育を続けていくと、生き物のフンが溜まっていったり、餌の残りが溜まっていったりします。生き物のフンを食べる生き物はいないのでバクテリアの分解に頼るしかありません。また、飼育している生き物の数が多ければ多いほどフンの量も増えていき、分解を行うバクテリアの数もが多く必要になり、バランスが取れない場合には水質が悪化していきます。

分解が間に合わないとフンやエサは次第に水中に溶けだしていき、水に沢山の栄養素として含まれてしまうのです。栄養がたっぷりと含まれた水を吸うことでコケはどんどん成長します。

栄養を水草に吸わせる

コケが栄養を吸う量よりも水草が沢山栄養を吸ってくれれば水槽内の水から栄養分がなくなり、栄養多可な状態も改善されます。水槽に水草が少ない場合には水草を多めに入れるようにするとそれだけ栄養を吸い上げるので水質の改善に役立つでしょう。

水草での応急処置

コケを減少させるまでの応急処置として、水草を追加させる場合にはポットに入れた水草を投入するとよいでしょう。ポットならすぐに取り除くこともできますし、レイアウトも変更可能なので重宝します。また、浮き草も浮かべるだけで根から栄養をを吸い取ってくれるのでおすすめです。

コケを発生させない水質作り!エサの頻度を調節して水質対策

水質が悪化する原因に生体へのエサのやりすぎがあります。

いつも口を動かしている金魚や人懐っこい生き物たち、可愛がり過ぎてついついエサを多く与えがちになってしまいます。
お腹がすいているように見えてしまい一回に与えるエサの量が多くなってしまったり、一日に何度もエサを与えてしまったりなどよくある水質悪化の原因です。

エサは毎日与えなくても生き物に影響はありません。

ですから、餌の回数を減らして水質悪化を防ぐようにするか、餌の度に水槽に残ったエサを取り除くようにすればコケの発生を予防することに繋がります。また、普段から水へ溜まった栄養分濃度を減らせるように定期的にコップ一杯程度水槽内の水をすくい取り新しい水カルキ抜きした水を投入するなど小まめにメンテナンスすればコケも生えにくくなります。