水槽内の環境を整える。水流の向きや強さをコントロールする方法

水槽内をよく見てみると水流が発生してるのがわかります。水流の向きをよく観察して栄養の回り具合などを調節すると水槽の環境がぐっと良くなります。また、水槽内に水流が発生することによって中に生えるコケを抑制したり、油膜などの問題も解消させることができます。水槽内の水流の作り方や、水流の強さによって受ける生き物たちの影響なども紹介します。

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水流を起こして水槽内の環境を改善!水流の基礎知識

水槽内の水流が循環することで起こる効果

  1. 生き物や水草への影響
    水槽内で生き物や水草を育てていると、二酸化炭素と酸素が消費されていきます。水草なら二酸化炭素が消費され、エビや魚、バックテリアなどなら酸素が消費されます。もし水に動きがないとその場でいつまでも不足が解消されないことになってしまい、酸素を吸う生き物が水草地域に入ってしまうと酸欠を起こしたり、酸素を吸って活動するバクテリアも元気がなくなり分解が進まなくなってしまいます。
    また、二酸化炭素不足の水草の周りでは吸収するものが無くなり枯れてしまいます。
    このような偏った水槽環境にさせないように水流が必要になるのです。
  2. 水槽内の環境
    生き物にとって大切な水槽内の環境の一つに水温があります。水温が一定でないと生き物は体にストレスがたまり弱っていってしまいます。
水流が発生していないと、ヒーターなどを使用した時にヒーター近くは暖かく、ヒーターから遠い場所は温度が低いなどの水槽の所々で温度差が出てきてしまいます。そうならないためにも水流を発生させて温かい水が水槽内の全部を回るような環境づくりが大切なのです。

水槽内の水流の向きは自分で作り出せる!効果的な水流の作り方

水槽に発生させる水流は水槽を立ち上げるときから水槽のレイアウトと共に考えておかなければなりません。

水槽内に置いた流木や石などが大きい場合や、配置場所によっては水流が割れて、側面に当たると流れが届かない場所が発生してしまう可能性もあります。

  • 上から下に水を落としこむ
    水槽の側面からフィルターなどで水を落としこむ場合には、そのまま下から前側に向かって水流が生まれます。また、水流は下に一度下がってから前側に移動し、水槽の壁面に当たると上に向かって巻きあがりまたフィルターに向かって帰ってくるという流れを起こします。
  • 水槽内から水面に向かって水流を出す
    水槽内から水流を水面に当てるようにするとそのまま水面にぶつかり、二手に水流が分かれます。湧かれた水流はそのまま水槽の側面まで進み、側面に当たると反対に向かって跳ね返ります。そしてそのまま斜め下に向かって水流ができていきます。水槽内にまんべんなく跳ね返りの水流が行き渡る様にすると止水域が生まれず生き物が育ちやすい環境を作り出せます。
  • 右や左のサイドから水流を発生させる
    水槽サイドの上部からますぐ水流を発生させ、そのまま反対のサイドにぶつけます。ぶつかった水流が下に向かい、下に当たった水流はそのまま下を流れるように反対に向かって進みます。流れ付いた先に吸水ポンプがあり、給水された水がまた排水ポンプから排出されれば水槽をまんべんなく水流が循環していくことになります。

水流の向きを作り出すために必要な水流ポンプやフィルターについて解説

  • 水流ポンプ
    水中用のサーキュレーターですプロペラが付いていて回りながら水流を起こします。水中に取り付けて一気に水流を作り出します。小さな魚を飼育する場合には水流が強すぎる場合もあるので注意が必要です
  • フィルター
    水中の水を吸収し排出するのもで、水槽の水をろ過する道具です。吸水と排水を繰り返しているので水流を発生させることができます。
    上部フィルターと外掛けフィルターは水が上から落ちるのでその効果で水流を発生させることができます。
  • シャワーパイプ
    ろ過装置から出る水をシャワーパイプで排出することによって広域で水流を起こしたり、配置する場所を水の上からにしたり、水中にしたりすることで水流の発生場所を変えることができます。
    上部から発生させるとエアレーション効果もあります。
    水中で発生させると水草があって下部分に水流が発生しない場合の対策としても活用することができます。

水流の向きを調整して止水域を無くす!止水域が及ぼす影響

止水域が及ぼす影響

止水域とは水流が発生しない場所のことで、上手く水流を生み出せていない証拠です。
水流は発生しているものの、水草や流木を設置していることで水流がぶつかり二手に分かれてしまったり、跳ね返ってしまったりすると水流が生まれなくなってしまいます。
水流が生まれない場所には水中の汚れが集まりやすく、そこの場所だけ水質が悪化してしまいます。
また、酸素も届きにくいので水生生物も寄り付かない危険地域になってしまいます。

止水域を無くす方法

水流を止めている原因となる物を取り除きましょう。例えば、水草が茂っている場合には隙間を少しあけて水流が通りやすい場所を作り出す。
シャワーパイプを底床を巻き上げない程度の下の位置に設置して止水域を解消する。
吸水パイプと排水パイプの位置を離して設置し直し、水の流れを糸などを使用して確認する。などの方法で止水域の改善をしていきましょう。

水槽内の水流の強さを調整する方法を紹介!強すぎる水流は生き物の負担になる

  • シャワーパイプの水流を調整する
    シャワーパイプの水流を調整したい時は、パイプに空いている穴の大きさを大きくすることで水流を弱めることができます。水量を調節してもよいですが、ろ過装置自体に負担が掛かるので、水でる勢いを弱めることで水流を弱くすることができます。
  • 排水の方向を変える
    フィルターの場合には水量を調整できない場合があります。その場合には、排水の位置を変えることで水流を弱くすることができます。排水が水槽側面に当てられるようなら一度水槽面に当てると勢いが弱まります。
  • 調節できるものに変える
    フィルターの水量が調節できない場合には調節できるタイプのものに変えてしまうのも方法の一つです。