水槽の油膜ができてしまたら発生原因と対策方法、除去方法

水槽に発生する油膜の原因は数種類あります。自分の水槽の環境で油膜の発生原因も異なりますので当てはまる原因を探しましょう。ここでは油膜の発生原因5種類とその対策方法、油膜の除去方法を合わせて紹介します。水槽内に発生した油膜を取り除き、生き物にとって過ごしやすい環境を用意してあげましょう。

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水槽の立ち上げ時に油膜が発生!原因と対処方法、除去方法

油膜の発生原因「水槽立ち上げ」

油膜の発生は、水槽飼育をし始めた当初に発生しやすい現象で、水槽の状態が落ち着けば徐々に減少していきます。水槽立ち上げ後から、バクテリアが安定する2週間~1か月程度は油膜が発生する可能性があります。水槽立ち上げ当初は微生物はほとんど住んでおらず、まっさらな水状態です。

日にちを重ねるに連れてまっさらな水からバクテリアが徐々に増えていき、水槽内の有機物を分解してくれるようになります。生き物を水槽に入れた日から水は汚れ出します。生き物が排泄するフンやエサの食べ残しに対してバクテリアの量が足りてない場合、水槽の水に栄養分が溶け出して油分だけ水の上に浮いてしまい油膜となります。

対処方法

立ち上げ当初はバクテリアが安定して定着し、増えてくるまでは油膜が発生しても仕方がない状態です。バクテリアが増えてくると死骸の量が少なくなり、油膜として発生する量も少なくなります。また、バクテリアが増えると餌の食べ残しやフンの分解も進むので油膜は自然と発生しなくなります。

除去方法

油膜は放っておくと悪いバクテリアの温床となります。発生したら放っておかずにすくって取り除く方法を取りましょう。水槽の立ち上げ当初は油膜をすくいとってもまた発生してしまいます。根気よく取り除いてください。

1週間から2週間の間にバクテリアが定着していきますのでそれまで水槽内の環境が悪化しないように油膜を取り続けて下さい。

水槽に入れている水草が原因の場合もある!対処方法と除去方法

油膜の発生原因「水草」

水草で発生する油膜は2種類あります。

一つは、水草に使用する肥料が原因で、もう一つは水草をカットしてトリミングを行ったときに発生します。

  1. 水草を育てるために有効な肥料は、水槽内に埋め込むものと水に溶け込ませて使用する2タイプがあります。埋め込むタイプは固形で徐々に栄養素が溶け出すので一気に水槽内の環境が変わることはほとんどありませんが、水に溶け込むタイプは量が多すぎると油膜を発生させてしまいます。
  2. 水草をカットした時にも油膜は発生します。油膜は水草から出る成分が原因で、カットした量が多ければ多いほど発生する量も増えていきます。しかし、数日すると水草のカットされた部分はふさがり、水草から漏れ出る成分もなくなっていきます。

対処方法

1.水に溶け込むタイプの肥料を使用する場合には、説明書の通りの量を水槽内に投入すると多い場合があります。

少ない場合には水草に影響が出て、多い場合には油膜となって現れます。油膜が浮いた場合には水槽内の水を3分の1ほど替え、再び肥料を使用する時には量を減らして使用するようにしましょう。肥料の量が多ければ油膜となって発生しますので肥料を与える時期に毎回調整し、油膜が発生しない量を見極めるようにしましょう。

2.水草をカットする時はいっぺんに行いたいくなってしまいますが、油膜を発生させたくない場合には少量ずつ数回にわけてトリミングを行いましょう。

いっぺんに行うから油膜の量も多くなるのです。少量ずつなら目立たない量の油膜しか発生しないのでそのままにしていても時期に消えていきます。

除去方法

少量の油膜の除去なら散らす方法がおすすめです。

エアレーションなどを行い水流を発生させることで油膜を散らし、分散させることができます。水流が発生していない水槽では油膜も留まり、その結果水槽内に上手く酸素を取り入れることが出来なくなり生き物が酸欠を起こしてしまう可能性があります。

油膜が発生したら水流を発生させるようにしましょう。

水槽内の水温が油膜に関係あり!原因と対処方法、除去方法

油膜の発生原因「水温」

水温が高くなると水中に留めておける酸素の量が少なくなります。

水温が高くなればなるほど少量になり、低くなると酸素量は多くなります。酸素量が少ないと水中で生活している全ての生き物の活動が鈍くなります。生き物とはバクテリアのことも含み、バクテリアの稼働が悪くなると分解作業も少なくなり水質が悪化するため油膜が発生しやすくなるのです。

対処方法

水槽内の温度調整が大切になります。

高温にならないために室内温度を下げるようにしたり、水槽用の冷却装置を設置することで水温を低く保つことができるので行ってみましょう。また、水温が高くなる夏の時期の水槽立ち上げは油膜が更に発生てしまう可能性があります。時期をずらして立ち上げを行うか、初めから冷却装置も設置して立ち上げを行うようにしましょう。

除去方法

水温調整を行った後、油膜が発生しなくなるまでの間までは飼育者自らが油膜を除去していく必要があります。

油膜の量が多い場合には活性炭を使用して油膜を取る方法があります。市販されている活性炭は細かく砕かれてたものが袋に入って売られています。水槽内に投入したり、ろ過機に入れておくだけで吸い取ってくれるのですくい取る手間が省けます。

油膜は生き物の死骸からも発生!発生原因と対処方法を紹介

油膜の発生原因「死骸」

水槽内で生き物が死んでしまった場合には、その死骸から油膜が発生する場合もあります。死骸からはタンパク質が漏れ出して油膜となるため、死骸をいつまでも放置していると油膜が出続けてしまいます。
また、高温で腐敗した水槽内の水草や、死骸、餌の残りなどからもタンパク質は漏れ出してしまいます。

対処方法

死骸を見つけたらすぐに取り出すようにしてください。

そのままにしておくと水質は悪化していきますし、悪化した分油膜も発生しやすくなります。また、腐敗を防ぐために高水温を避け、汚れが溜まっている場合にはすくい取るようにしましょう。水槽内に流れを作りだことも大事です。

一定の場所に留まってしまう止水域がある場合などは早急に水流が止まっている原因を見つけ出し排除するようにしましょう。

除去方法

少量の油膜の発生であるならばキッチンペーパーでの油膜の吸い取りも簡単でおすすめです。

水面にキッチンペーパーを乗せ水分を吸い取ったら一緒に油膜も吸い取れてるか確認しましょう。一度で全部取り切れない場合には数回に分けて取り出すようにしましょう。また、小さなザルや網にキッチンペーパーを折りたたんで入れて、すくった時に油膜がキッチンペーパーに付くようにすると何度も使用できて、沢山取ることができます。

水槽の油膜の原因で一番多いのは「餌の与えすぎ」対処方法と除去方法

油膜の発生原因「餌」

油膜が発生する一番の原因はエサです。エサは適量にしておかないと水槽の底に沈みやがて水に溶け出していきます。水槽の水が栄養たっぷりになっていってしまいます。これを放置し続けると、栄養多可状態になり油膜が発生します。また、この状態になるとコケも大量に発生し出して一気に水槽内の環境が変化してしまいます。

また、動物性の餌を与えている場合には、油分を含んだ餌からどうしても油膜が発生してしまいます。エサが動物性の場合には常に発生している状態が続くため対処が必要になります。

対処方法

飼育している生き物が一回で食べられる量を自分で把握するようにしましょう。必要以上与えなければ油膜が発生することもありません。

一口で食べられるサイズ、15分で食べられる量など、餌の与え方を調節することが大切です。

除去方法

餌に油分が含まれていて常に油膜が発生してしまう状況なのであれば、油膜取り器の設置も考えてみるとよいでしょう。フィルターの吸水口に取り付けて使用できるタイプもあるので新たに設置する場所を設けなくてもよいですし、水質維持にもなるので生き物たちが過ごしやすい環境を作ることができます。

取り付けて常に使用する形になるので定期的にお手入れが必要となりますが、毎回油膜をすくう手間が省ければ定期的なお手入れの方が管理は楽になるでしょう。