外部フィルターにはエアレーションを設置。必要な理由と効果を解説

外部フィルターだけを水槽内に設置すると酸素が不足してしまう場合があります。酸欠を解消するためには、エアレーションを別に設置する方法が効果的です。酸欠が起こりやすい飼育状態の解説や、エアレーションを必要とする飼育環境なども紹介します。また、外部フィルターの設置方法と組み合わせた時の効果も紹介します。外部フィルターの仕組みを理解して生き物が住みやすい環境を整えてあげましょう。

関連のおすすめ記事

「活性炭の使い方」水槽にそのまま入れるより効果的な方法

水槽の黄ばみなどを吸着してくれる活性炭はそのまま水槽に投入するよりも効果的に効力を発揮させる方法があ...

水槽内のアンモニアの発生原因と予防対策、生き物への影響を解説

水槽内にアンモニアが溜まっていくと生き物に影響が出始めます。そのままにしておくと命の危険も生じて...

水槽に発生する白いコケの正体は 白いコケの種類と発生原因

水槽内の環境が悪化するとコケが発生してしまう場合があります。コケには様々な種類があり、見た目...

ろ過装置のメリットで選ぶなら!快適な水槽環境を整える

水の生き物を飼育するときにどうしても手間がかかるのが水槽の水替えです。水生生物は可愛くて癒されま...

水槽の白濁が治らない時の対処方法、ろ過装置と吸着材の併用が鍵

白濁は水槽を立ち上げたばかりのときに発生しやすいトラブルです。水槽内では濾過環境が出来上がっ...

アクアリウムに挑戦。簡単にできる小さい水槽の美景の作り方

アクアリウムに挑戦したいけれど自信がない。そんなときは小さい水槽から始めてみましょう。小さな水槽なら...

水槽ポンプが出すうるさい音の解消法 音の発生の原因と対策方法

水槽は見ていると癒され心の疲れも取れていきますが、一方で気になるのはポンプの騒音です。振動音がう...

ペットボトル水槽で簡単生き物飼育、作り方と立ち上げ、管理の仕方

生き物を飼育したいけれど水槽を用意することが出来なかったり、スペースがない場合にペットボトル水槽でも...

苔の発生時の対処方法。苔の種類と水槽内での除去の仕方と体験談

水槽内に発生する嫌な苔。早めに対処しないで放っておくとあっという間に水槽内に増えていってしまいます。...

水槽用セパレーターの自作、安くて簡単に作成する方法と必要な道具

水槽内で魚同士を仕切りたい場合に、市販のセパレーターを買うには値段が高い。と感じることがります。市販...

水槽内のアンモニア濃度を下げるには硝化菌!アンモニアの危険性

最近水槽から異臭がする...。そう気になり出したら水槽内に危険サインが出ている証拠です。アンモニア濃...

水草や生き物に水カビが!寄生する水カビを撃退する方法

ふわふわと漂う水カビそのうち水槽内の他のものにも生え出し、どんどん勢力を増していってしまいます。...

水槽の油膜ができてしまたら発生原因と対策方法、除去方法

水槽に発生する油膜の原因は数種類あります。自分の水槽の環境で油膜の発生原因も異なりますので当ては...

水槽のリセット方法。必要な物や作業手順を把握してスムーズに

水槽をリセットするのには手順を頭に入れて作業を行った方が短い時間で終わらせることができます。リセット...

水槽温度を下げる方法と冷却装置の設置例、エアコンでも冷却可能

水槽の温度は何もしなければ室温と同じ温度にまで上昇します。夏場の室内は水槽内の生き物が生命の危機を感...

外部フィルターとアレーションの仕組みを知って必要性を学んでみよう

外部フィルターの仕組み

水槽の外に設置されたろ過機のろ過の流れは、パイプが水槽内の水を吸い込み、パイプを通り水槽の外のろ過装置に流れろ過装置内で水が濾過されて、その水がまたパイプを通り排水口や排水パイプから出てくるという仕組みです。

この流れが24時間通して行われるので水槽内の水は綺麗な状態を保っていくことができます。また、ろ過する機器が大きいのでろ過機のが高いのが特徴です。

エアレーションとは

空気が水槽内に送り込まれる状態をエアレーションと呼びます。エアレーション専用の装置や、ろ過装置と一緒に空気が出るタイプ、排水の際に上部から水を落とし空気を取り込ませるタイプなどエアレーションの仕方も様々です。

酸素は空気と水が触れると水に溶け込む仕組みになっています。

ですから、静かな水面でも酸素は空気中から取り込んではいるのです。ただ、水面に動きが無いと溶け込む酸素の量も少しだけになってしまうので、水槽で生活している生き物が生きていけるだけの十分な量を確保できない可能性がでてきてしまいます。それを補うためにエアレーションが必要となるのです。

外部フィルターだけだと酸欠に!水槽内の酸欠状態を判断する

外部フィルターが酸欠を招く理由

外部フィルターは見た目の通り容器に守られたろ過装置で、空気に触れる部分がありません。上部に取り付けるフィルターや、水槽の上に引っかけて使うフィルターならどこがの場所が空気に触れている状態なので酸素も発生しやすいのですが、外部フィルターはわずかな酸素の状態のまま濾過されて水槽の水に戻されてしまいます。常に酸素が少ない状態のまま追加されることなく循環し続けると考えれば酸欠になる訳も理解できます。

水槽内の酸欠を確認する方法

水槽内が酸欠になっていても飼育者は気が付かない場合が多いです。そんな時は生き物の様子を観察して酸欠かどうかを確認する方法が有効です。

水槽内に居る魚が水面に上がってきて口を開けたり閉めたりをパクパク繰り返す様子が見られると酸欠の合図です。

酸素が水中に足りずに酸素を取り込みたくて口を動かす動作を続け水面を揺らして酸素を確保しようとしているのです。

また、エビなどを飼育している場合にはエビの体色が白くなってきたり、動きが鈍くなってくるので変化に気が付きやすいです。魚よりも小さな個体のエビなどは真っ先に症状が出てきて命を落としてしまいます。酸欠になりやすい水槽の場合には生き物の観察を日々行っていく必要があります。

水槽内の環境でエアレーションが必要となるケースを紹介

水草が多いケース

日中は光合成を行い酸素を供給してくれる水草も、光合成を行わない夜などは酸素を発生せず、酸素を消費する方にまわるので注意が必要です。夜間ライトを付けない場合にはその間だけエアレーションを行いましょう。

水温が高い・油膜が発生

水温が高いと水中に含まれる酸素が少なくなり、反対に水温が低いと酸素が多く含まれる状態になります。

これは温度によって含まれる酸素に限りがあるのが理由です。熱帯魚飼育で温度が高い状態に設定されている場合、普段は酸素量が足りているのに夏場などに水温が上がると途端に酸欠を起こすのはこのためです。

油膜もが発生している場合もエアレーションが効果的な場合があります。

油膜が張ると水面と空気が触れられなくなってしまいます。空気に触れられないと水中に酸素を取り込めなくなるので生き物が酸欠を起こ可能性があり、油膜を散らすためにエアレーションを使用する場合があります。

飼育数が多いケース

水槽の水の量によって飼育できる生き物の量が決まっています。水中に含まれる酸素量には決まりがあり、それ以上は含むことができないからです。飼育する数が多いと水槽内で酸素の奪い合いが生じてしまいます。沢山酸素が必要な生き物の場合にはすぐに酸欠を起こしてしまうのでエアレーションして酸素が水槽に常にいっぱいになっている状態にしておきましょう。

外部フィルターとエアレーションの組み合わせの効果を解説

外部フィルターとエアレーションを組みあわる理由

外部フィルターを使用する場合にはエアレーションも一緒に組み合わせる事で水槽内の環境がよりよくなります。上記で外部フィルターは濾過機能が非常に優れていることが分かり、酸素供給が必要と分かりました。ですから、酸素を水槽に必要な量取り入れるためにはエアレーションが必要になるのです。

外部フィルターに足りない部分をエアレーション装置で補うことで生き物にとって快適な飼育環境を用意してあげることができます。

エアレーションの工夫

外部フィルターの排水口に工夫を行うことによってエアレーション効果を追加することができます。
外部フィルターの排水口はシャワーのように排出されるタイプやジョウロの広い口のような排出口のものなど様々販売されています。

上部から下に落ちるように設置すれば水面に当たるようになり水中で空気を取り込みやすくなります。

外部フィルターとエアレーションの設置方法と取り付け場所

外部フィルターの設置方法

水槽の近くの置きやすい場所にろ過機を設置してホースを取りつけましょう。ろ過機内のろ材の設置も自分で行います。説明書をみてろ材を順番に詰めていくだでなので簡単に設置できます。
排水パイプと吸水パイプの取り付け場所を決めて吸盤で留めます。

排水パイプの設置位置によって水流が変わってきますので設置場所は重要になります。排水パイプと吸水パイプが近すぎると汚れた水をまんべんなく吸えなくなってしまいます。できれば綺麗な水を排出させるパイプを水槽の端に設置したならば、その反対側に吸水ポンプを設置して綺麗な水の水流で汚れた水を押し流し、給水ポンプの場所まで運ぶ流れを作る様にしましょう。

エアレーションの設置方法

エアレーションの代表的な装置としてエアーストーンがあります。丸い形状や細長い形などがあり、投げ込み式なので水中に直接入れてコンセントに電源を挿すだけで簡単に設置することができます。

互いの取り付け場所

排水パイプを設置する場所を先に決めてからエアーストーンを設置する方が水流を予測しやすくなります。エアーストーンを設置することによって予想していた水流が乱れる場合があります。設置するならば排水パイプ付近がよいでしょう。

エアーストーンで巻きあがった水流を排水パイプの水流が押し流す状態を作り出せます。