水槽に発生する白いコケの正体は 白いコケの種類と発生原因

水槽内の環境が悪化するとコケが発生してしまう場合があります。

コケには様々な種類があり、見た目も異なっています。中には同じ種類のコケでも色が違い黒色や白いコケなども存在します。

今回は白いコケについてコケの特徴や発生原因、除去の仕方などを紹介します。また、コケの中には未だに発生しても対策を立てきれないコケもありますので併せてご紹介します。

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水槽内に揺れる白いコケ!「髭状苔」の発生原因と除去方法

髭状苔

髭のようにフサフサ生え、水草やソイル、水槽内に設置している機器などにも苔の胞子が付着して発生します。見た目はカビのようにも見えますが、全体を覆うようにびっしりと張り付いている様子で覆われた場所全体が水槽の外から見るともやのように見えます。
色も黒や茶色、更に白いものもあり、全体が一色の苔に覆われた状態になると水槽内に危機感を覚える景色に変化してしまいます。

発生原因

水槽内の栄養バランスが崩れた時に発生します。水槽内で使用している底床によって水槽内のバランスは変化しますが、ソイルを使用している場合はソイルにリン酸という水草を成長させる栄養素を沢山含んでいます。ソイルを使用していると水槽内のバランスがリン酸多めの状態で保たれています。しかし、水槽内に生き物も飼育している場合には生き物が排出するフンなどにもリン酸が含まれているのでギリギリの状態で保たれていたバランスがフンなどの蓄積によって崩れてしまいます。
バランスが崩れてリン酸が多い状態に水質が変化した結果髭状苔が発生してしまうのです。

除去方法

発生した苔が水草などの柔らかい場所に発生した場合には取り除く事は難しくなります。使用済みの歯ブラシやブラシで擦り落とせば除去する事は可能ですが、強く擦らなくてはなりません。水草をブラシで強く擦ると水草はボロボロになってしまいコケ除去どころではなくなってしまいます。除去するには一度引き抜き薬品を使って除去するか、コケが付着した部分をハサミでカットするか、又は水質自体を改善させ、自然に消えるのを待つかのどれかになります。

水質を改善させるには水替えが効果的で、新しい水と交換することでリン酸の量を減らすようにします。

水草やコケ同士も絡みつく…水槽内の白いコケ「糸状藻」

糸状藻

縦に伸びていく性質があり、放っておくと水面に茂るように大量発生します。長く伸びる性質なため、糸状藻同士が絡みつき、更には水槽内に生えている水草も巻き込んで増殖していきます。また、成長スピードが非常に高くあっという間に水槽内が藻で占拠されてしまうほどです。

発生原因

光が当たりすぎている環境であったり、水槽内が過度の栄養豊富状態な場合に発生しやすくなっています。また、水替えの頻度が少ない水槽などでも発生します。
栄養を吸収する能力が高いので除去しても水質が変わらないなら除去し損ねた残りの糸状藻がまた同じように急速に成長して除去前の状態に戻ってしまいます。

除去方法

ピンセットでつまんでまずは大きな糸状藻の塊を除去しましょう。その後、水質改善のために水替えや底砂内の汚れを取り除き様子をみるか、糸状藻が付いている場所を一度水槽から出して完全に擦り洗いして除去し、コケを食べてくれる生き物の力を借りて発生してもすぐ食べてくれる状態を作り出のが効果的な方法です。

また、水槽内にある水草が陰性のものの場合には一度水槽を黒い画用紙などで多い光が一切入らない状況を作り出すと光合成を行えない糸状藻は減少していくので消滅とはいきませんがかなりの量を除去することができます。

白いフワフワは弱った魚にも影響!水槽内に発生する白い水カビ

水カビ

白く綿のようなものが発生している場合は水カビの可能性があります。一か所に留まって発生してる場合が多いですが、水流などで流れに乗って漂っている場合には他の場所に移動してしまい、その場所で胞子をまき散らしてしまう場合もあります。カビの胞子が魚に就くと水カビ病になり、体からカビが生えた状態になります。見ていても痛々しく、早急に薬浴などで治療しないと死んでしまう場合もあります。

発生原因

有機物から発生するので、分解が進む前の新しい流木や溜まった汚れなどからも発生します。淀んだ場所だと水カビが潜みやすいので繁殖が加速します。また、流れが無い場所などは隠れた場所という場合が多く、飼育者の目の届かない場所などでカビが発生しやすく、気が付きにくい場合があります。

除去方法

水カビがピンセットなどで削り取れる場合には取り除き、浮いてしまったものは網ですくい取りましょう。少しでも水カビが残っていると再発してしまうので隅々までチェックして取り除きます。ピンセットで取り除けない場所はスポイトを使用して吸い取って除去するようにします。レイアウトが邪魔な場合には思い切って取り出し、細部にわたって汚れの除去を行うようにすると再発も防ぐことができます。

水槽の白い強敵!このコケが発生したら長期対決「サンゴ状苔」

サンゴ状苔

サンゴに似た形をしていて通常の苔よりも太めです。色は灰色や白い場合が多く発生頻度は少なめで、発生経験者も少ないのが特徴です。
情報も少なめで、条件がそろわないと発生しない場合が多いです。

発生原因

ミネラル成分が水槽内で多くなっているときに発生しやすいです。
また、底床に空気の流れが発生していない滞った状態になるとアンモニアの発生も増えて水槽内の環境が悪化していきます。少量から発生し、除去ないと少し太めのサンゴ状苔が勢いよく成長していきます。

除去方法

ピンセットでつまんで除去し様子を見ます。少量のうちに除去しておかないと水質を改善しない限り、放っておけばどんどん成長していきます。
太いので長く伸びてしまっている場合にはピンセットよりも手で取り除いた方が簡単に取り除けます。

底床に酸素が無くなると嫌気化が起こりサンゴ状苔が発生が起こります。底床に酸素が行くように定期的な掃除を行うことが大切です。
しかしながら、発生から改善までの例が少ないことから除去方法の確立がされにくくなっています。確実に除去できる方法とは言えないので自分で試しながら長期的に戦っていくようにしましょう。

コケのように見えても実は虫のこともある!「ヒドラ」の正体

ヒドラ

一本の棒状になっている部分から5本の細い糸状に分かれたものが付いている状態で、色は薄い緑色です。
イソギンチャクのように見える姿からコケと間違えられることがありますが、これはヒドラという「虫」の一種です。5本の細かい糸状の部分で餌をキャッチするので流れがある場所を好みます。微生物が豊富な水槽などでは大量に発生してしまうので見つけたらすぐに取り除きましょう。

発生原因

水質が悪いと発生し、メダカの稚魚を捕食する場合もある狂暴な一面を持ち合わせています。
また、購入した水草に付着している場合もあり、新しい水草を購入してから発生した場合には水質悪化ではなく間違って入ってきてしまったと考えるほうがよいでしょう。

除去方法

スポイトで吸い取って除去するか、まとめて除去するなら水槽内に塩を入れて除去する方法がおすすめです。
しかしながら、水槽内に水草がある場合には除去が難しい他、塩浴できない生き物がいる場合にも使えません。

薬品を使っての除去も可能ですが、やはり薬品に弱い生き物を飼育している場合には使えません。
使用する時には飼育している生き物でも使える薬品を使用するようにしましょう。