金魚に白い斑点が発生 「白点病」の原因と対処方法、治療の仕方

金魚をよく見てみるとなんだか白い斑点が…。初めは少量出ていただけなのに気が付くと全身に広がってしまった!そんな場合は「白点病」が疑われます。白点病の症状と原因を解説、対処方法と治療の仕方も紹介します。また、再発を防ぐためには水槽内の管理も必要となりますのでその方法も紹介します。白い斑点を見つけたら焦らず的確に処置を開始しましょう。

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金魚の白い斑点を見つけたら!「白点病」の可能性、類似症状との見分け方

白点病の症状

  • 第一の症状として金魚が体に違和感や痒みが発生し水槽内に体を擦りつける動作をおこなうようになります。寄生虫が入り込み金魚が取り除こうと動き回っている状態です。
  • 第二の症状で白い斑点が発生します。主に斑点が出やすいのがヒレや体の部分で、少量だけ発生します。
  • 第三の症状に発展すると白い斑点が全身に周っていきます。この時点までに対処を行わないと金魚の命の危険性があります。
  • 第四の症状で体の体表全体から、エラに移ります。エラに感染すると金魚が呼吸困難に陥ってしまいます。呼吸ができなくなると体が全体的にも弱り他の病気も併発してしまう可能性があります。

白点病と類似している症状

1.追星(おいぼし)は金魚の産卵期にオスに発生する症状で病気ではありません。

エラの方面や胸ビレに白い粒々が出てきます。繁殖能力があるオスの発情のマークとして出現します。産卵期が終わると自然と追星も消えていきます。

2.金魚はニキビを発生させる場合があり、白い斑点のように一粒ぽつりと出現します。

ニキビの場合は肉瘤のあるランチュウなどに発生しやすい現象です。肉瘤が成長する場合に一緒に出ることが多く病気ではありません。ランチュウの状態によっては多数一緒に発生する場合もありますがそのままにしておいても問題なく最終的には排出されてなくなります。

金魚の白い斑点の原因は…白点病が発症する原因を解説

白点病の原因となる虫

白い斑点が発生する白点病は、繊毛虫(せんもうちゅう)の「ウオノカイセンチュウ」が金魚に寄生し、成長して発生する病気です。

ウオノカイセンチュウは寄生する前は影響がない虫ですが、弱った金魚に寄生することで成長し「ホロント」に成長します。ホロントになると微生物のような状態になり、金魚の白い斑点として見えます。ですから、白い斑点の正体がホロントということになります。ホロントが更に体表で成長すると今度は「シスト」になります。

シストはウオノカイセンチュウが成体になった状態で、金魚の体表から水中に移動しまた繁殖していきます。
水中内で繁殖するとまた金魚に寄生して数をどんどん増やしていき、他の金魚や魚などにも寄生してしまうのです。

白点病を起こす原因

金魚は体調を崩すと様々な病気になりやすい魚です。特に、免疫力が低下すると細菌や虫に寄生されやすくなります。

金魚が体調不良を起こす原因には、ストレスや水質、水温の急激な変化があげられます。水替えを行わずにそのままにしておいたり、餌を与えぎることで水質の悪化を招き水槽内の環境が崩れたり、水温が一気に高くなったり、反対に一気に下がったりする環境でが原因で金魚が弱ってしまうと寄生されやすくなるのです。

金魚に白い斑点を見つけたら最初にすること!他の魚にも感染の可能性あり

金魚に白い斑点を見つけたら

白い斑点にまで成長しするとようやく目で確認できるようになりウオノカイセンチュウが存在していることがわかります。

しかし、気が付いたときには成虫になる寸前です。ここから金魚の体を出て卵を産み付けるまでの間が攻撃のチャンスになります。
目で確認できるほど大きさ虫ではないので体の外に出たかどうかは予測しかできません。

もしかするともう水槽内でウオノカイセンチュウが繁殖してしまっている可能性もあります。
発症した金魚以外も飼育している場合には一緒に他の魚も治療する必要があります。

ウオノカイセンチュウの成長日数

一週間程でウオノカイセンチュウは寄生し、成長し、金魚の体から離れ、水中で卵を産み、卵から孵って寄生するサイクルを行います。生命のサイクルは早い為に増殖スピードも同じように早く、爆発的になります。

金魚の白点病の治療方法3種類!寄生虫の生命力の短さがカギ

水温を上げて治療する

ウオノカイセンチュウは高い水温に弱く、30度近い水温になると死滅します。

成長すれば体表からでて水中に出なければならず、水中で卵が孵ったとしても金魚に寄生できなければ死滅してしまいます。金魚には一週間程我慢してもらって、高水温でウオノカイセンチュウを退治する方法が効果的です。

水温を上げるには、急激には上げることはできず、一日一度程度ずつ上げていかなくてはなりません。すでに金魚に広範囲の白い斑点が出ている場合には金魚が弱っている可能性が高くすぐにでも対処しなければなりません。その場合には他の方法での対処したほうがよいでしょう。

薬浴、塩浴によって治療する

薬品には水槽内を染めてしまう力が強い薬剤が入っている場合があります。

水槽内の接着部分が薬剤の色に染まってしまうのが嫌な場合や、薬剤の塩素に影響が出やすいエビ類を一緒に飼育している場合にはバケツなどに隔離して薬浴させた方が安心です。数匹に白点病の症状が出ている場合には水槽全体薬浴させた方がよいでしょう。

薬品によってウオノカイセンチュウを全滅させることができれば後は体力を回復させて元の飼育に戻すことができます。

塩浴を行う場合にも隔離が必要となります。

塩浴は水草に影響が出てしまうので飼育水槽に水草が入っている場合には必ず別の容器で行いましょう。塩浴は多少の殺菌効果がありますが完全に壊滅させられるまでではありません。塩浴させることで金魚自体の体力回復と免疫力を回復させる働きの方か強いので薬浴などと併用して行う方がよいでしょう。

治療を併用する

水温を上げて治療する方法を行うとウオノカイセンチュウの動きも活発になり、卵を産む量も爆発的に増えていきます。

温度を一度ずつ上げていく方法を取ると勢いよく数が増えていくので、できれば薬浴と合わせて治療を行うことをおすすめします。薬品でウオノカイセンチュウの卵と寄生前の小虫を退治して数を減らしながら徐々に温度を上げていき、更に塩浴も行って金魚の体力自体も回復させていけばウオノカイセンチュウは壊滅させることができます。

金魚に白い斑点を再発させない!再発防止策を実施して金魚を守る

残ったウオノカイセンチュウに注意

治療を一週間程度行ったら、更にもう一週間完全に壊滅させるまで治療を続けましょう。二週間程の期間があれば金魚内に残った寄生虫は完全に壊滅します。
一週間で治療を止めてしまうと残ったウオノカイセンチュウにまた寄生させる可能性があるので注意しましょう。

水槽はリセットする

隔離して治療を行った場合には水槽の水でウオノカイセンチュウが生きている可能性があります。目に見えないのでそのまま水を使用するのは再度感染の危険性があります。水槽の水は全て捨て、その他のアクセサリー類や水槽のパイプやろ過装置の中も洗って寄生虫や卵を取り除きましょう。